一戸建ての形・階数・向き、それぞれのメリットとデメリット

一戸建ての家は形や階数、向きが様々で、土地の形状や地価に左右される部分があります。

まず形は、コの字型と言われる建物の真ん中が中庭になっているタイプの人気が高めです。メリットは採光が良く、周りを気にせず庭遊びが出来ます。ビーチチェア等、屋外用のリクライニングチェアを置けば読書や寛いだり出来、リゾート気分です。中庭にシンボルツリーを植える家が多く、その木の成長と共に、子供の成長や自分達の歩みを感じる事が出来ます。

コの字型一戸建てのデメリットは、建築費が高めな事と、大きい正方形に近い部屋を設けるのが難しい事です。通常の四角型の一戸建てと比べると建築方法が難しく、技量のある建築士さんがある程度時間をかけて建築します。建築費用が上がるのは、建築の難しさが要因です。

また、コの字型ゆえに真ん中にドーンと中庭スペースが入るので、大きい正方形に近い部屋を設けるのが難しくなります。長細い部屋か、それほど大広間でなければ問題ありません。

一般的な一戸建ては正方形と長方形を含む四角型が多めです。昔からある形ですし、ほぼ箱型であるため、建築も比較的楽になります。中の部屋割りや配置は自由自在です。

次に階数ですが、これは地域によって違います。

比較的郊外エリアですと2階建てが多く、広々とした一戸建てです。しかし政令指定都市など大きめの街で地価が高めですと、土地面積小さめの3階以上の家が多くなります。その為、郊外から都会に嫁いだ人が地元で「3階建ての家を買った」と話すと、地元の人からは「お金持ちだね」という反応です。郊外エリアの3階建ては本当に大きく、お金持ちという表現がマッチします。

逆に都会では平屋や2階建ての一戸建ては、所有している土地が大きいイメージです。広い土地があるから、3階建てにしなくても済むと解釈されます。

郊外を越えて田舎と言われる地域まで行くと、平屋と2階建てが半々位です。2世帯以上が済む一戸建てでは、2階建てが多くなります。

そして都会では家の向きはあまり選べません。法の範囲内の区画キッチリで建築計画をするので、日本であまり好まれない北向きや西向きの家も数多くあります。

ところが田舎では土地が広いので、南向きの一戸建ては当たり前です。

それ故に田舎の人は都会の一戸建てを見て、「どうして南向きに建てなかったんだろう」と感じます。

しかし猛暑続きの夏ですと、北向きの家は涼しくて快適です。アラブ諸国の様に、北向きの家がお金持ちイメージとなる日が、日本にも来るかもしれません。

どの向きにもメリットとデメリットがあり、一戸建てを買ったり建てる時の家の向きは好み次第です。東向きの一戸建てで朝日をしっかり浴びるのも良いでしょう。西向きの家は夏の西日はキツいですが、冬の午後でも日光が差し込み、明るい部屋になります。南向きの家は日照時間が長いので、洗濯に便利です。北向きの家は夏の猛暑の時に涼しいまではいかなくても、他の向きより多めに日差しを遮る事が出来ます。 このようにメリットとデメリットは様々ですので、自分や家族の好みで優先順位を決めてから一戸建てを選びましょう。